今回は新古典主義に続き『ロマン主義』についてです。
『ロマン主義』
画像元:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/民衆を導く自由の女神
ロマン主義は、主に18世紀末〜19世紀前半にかけてヨーロッパで行われた精神運動です。
一部は産業革命からの反動であったと思も言われます。
特徴
古典主義の
・均整
・調和
と対なる考え方で
・個人の根本的独自性の重視
・自我の欲求による実存的不安
が主な特徴です。
今までの考え方で抑えられていた個人の感情
・憂鬱
・不安
・動揺
・苦悩
・個人的な愛情
などを多く扱い、古典主義の抑圧された芸術から解放を求めた運動が発端とされています。
宗教的概念から芸術を助け出したはじめての運動だと述べても過言ではありません。
以前に現れた、新古典主義に対なるものとして絵画にも大きく影響を与えています。
『アルジェの女たち』
画像元:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ロマン主義
上部の画像は、ロマン主義を代表する19世紀の画家 ウジューヌ・ドラクロワの作品です
この絵画はアルジェリアのハレムの側室たちが描かれています。
古典主義では、軽視されていたオリエンタリズムが描かれたことで知られ、性的な趣があります。
オリエンタリズムは、東洋への憧れを根にした文学、芸術に現れた風潮です。
また、ハレムというのはイスラム社会における女性の居室のことで、男性は女性の親族、夫のみしか入ることはできず。
現在の日本のハーレムの意味にもつながる言葉です。
性的描写はロマン主義だからこその表現ではないでしょうか。
またこの絵はその後の印象派にも影響を与えるほどの作品とでした。