【解説】哲学と宗教の調和?アテナイの学堂

『アテナイの学堂』は、ルネサンス期イタリアの画家 ラファエロ・サンティがローマ教皇ユリウス2世に仕えた1509年と1510年の間で2番目に制作された作品です。

 

有名な古代ギリシアの哲学者たちが描かれているラファエロの最も有名な絵画の1つ。

ルネサンス期の傑作ともいわれ、大きさも5m × 7m巨大です。

 

作者

ラファエロ・サンティは、盛期ルネサンスを代表するイタリアの画家であり建築家です。

ラファエロの作品は非常に明確であり、分かりやすい構成とともに、雄大な人間性を謳う新プラトン主義を作品に昇華したとして高く評価されています。

レオナルド・ダ・ヴィンチミケランジェロとともに、盛期ルネサンスの三大巨匠と言われています。

 

ラファエロは当時では異例なほどに大規模な工房を経営していました。

彼は37歳という若さで死去しましたが、とてもその若さで亡くなったとは考えられないほどに多数の作品を制作していました。

 

多くの作品がヴァチカン市国のヴァチカン宮殿に残されており、とくに「ラファエロの間」と総称される4部屋のフレスコ画は、ラファエロの最盛期作品における最大のコレクションとなっています。

 

最も有名な作品の一つである「アテナイの学堂」もその「ラファエロの間」のうちの「署名の間」と呼ばれる部屋のフレスコ壁画です。

 

『ラファエロの間』は4つの部屋の総称で、「署名の間」の他に

・「コンスタンティヌスの間」

・「ヘリオドロスの間」

・「ボルゴの火災の間」

の3つがあります。

 

ラファエロは存命時から高い評価を受けており、非常に影響力のある芸術家でしたが、ローマ以外の地ではラファエロの絵画やドローイングを“元”にした版画でよく知られていました。

 

内容

この絵に描かれているのは、古代ギリシアの哲学者たちです。

研究者たちは、ギリシアの学者(哲学者・科学者)のほとんどをこの絵の中で見つけることができるはずだと言い続けてきましたが、ラファエロは絵の中の哲学者・科学者が誰なのかを答えていないため明確ではありません。

それを説明する同時代の記録も存在していない上に、ラファエロは、絵の中の哲学者・科学者が誰なのかを読み解いてもらうための仕掛け(図像学)を作っていたはずなのですが、それを記録として残していなかったことも問題を悪化させる原因になっています。

とはいえ、絵の中に誰を描くかの選択をするのに、多くの人の承認が要ったはずと思われます。

 

また、この絵はキリスト教神学非キリスト教のギリシア哲学との調和を意図したものだと言われています。

 

絵画の後方には2つの彫像があります。

向かって左はたて琴を持ったギリシアの神アポローンで、医・治癒・光・真実・詩・音楽の神です。

一方右側にいるのはギリシアの女神アテーナーだが、ローマの女神ミネルヴァの恰好をしています。

 

どこにある?

「アテナイの学堂」が所蔵されているのは、バチカン市国にあるバチカン宮殿です。

バチカン宮殿は、バチカン市国内のサン・ピエトロ大聖堂に隣接するローマ教皇の住居です。

その中の先述した「署名の間」にあります。

 

まとめ

最後に、基本情報のまとめ。

 

・画家:ラファエロ・サンティ

・作品名:アテナイの学堂

・分類:絵画

・種類:フレスコ画

・制作年:1509年 – 1511年

・製作国:イタリア

・所蔵:バチカン宮殿

・高さ:5000㎝

・横幅:7700㎝

 

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